紙に戻れないと気づいた日。手書き思考をデジタルにする電子ノート3選

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電子ノート E Ink デジタルペーパー reMarkable Kindle Scribe Boox

打ち合わせ中にノートPCを開いてメモを取ろうとするたびに、どこかで気が散っている感覚があった。Slackの通知、タスク管理ツール、ブラウザのタブ。「メモをとりながら集中して聞く」という行為が、デジタルデバイスの上では思ったより難しい。かといって紙のノートでは、書き終わったメモがどこに行ったか分からなくなる。気づけばミーティング中のノートだけが10冊になっていて、肝心なことが探せない。

そのジレンマを解決してくれるのが、電子ペーパー(E Ink)を使ったデジタルノートデバイスです。紙に書くような低遅延の書き心地を持ちながら、書いたものはクラウドに自動保存される。通知も来なければ、ブラウザも開けない。「書くことに集中できる環境」そのものがデバイスとして存在している。この記事では、用途別に3台を紹介します。それぞれ目指している方向が違うので、自分のワークスタイルに近い1台を選んでほしい。

目次

「書く」に特化した2〜3週間バッテリーデバイス:reMarkable 2

開いた瞬間から書けること。それがreMarkable 2が支持されている理由の中心にある。ノルウェー発のデバイスで、ソフトウェアに余分なものが一切ない。Androidアプリも入らない。Twitterも開けない。ただ書くためのデバイスで、そのシンプルさが最大の強みになっています。

書き心地は「紙に近い」と表現されることが多いですが、正確には「高品質な紙に、少し抵抗のあるペンで書く感覚」です。画面表面に樹脂系コーティングが施されており、タブレットのガラス面特有のツルツル感がない。思考が手に乗ってくる感覚は、iPadのApple Pencilとは明確に違います。

バッテリーは2〜3週間持ちます。毎日少しずつ使って充電を忘れても切れない安心感は、ノートPCやタブレットにはない体験。デスクの端に常時置いておくだけで、「書きたい瞬間にすぐ書ける」状態が続きます。打ち合わせメモ・アイデアスケッチ・コードの設計図を手書きで整理したい人に最も直球で刺さる1台です。

調整して使いたいポイント

  • reMarkableのクラウドと公式アプリを使えば、PCやスマホからメモを閲覧・PDFエクスポートが可能です
  • 純正ペン「Marker Plus」には消しゴム機能が内蔵されており、ペンを裏返すだけで消せます

技術書に直接線を引いてメモが書ける:Kindle Scribe 32GB

Kindle ScribeはKindleの電子書籍リーダーに「書く機能」を追加したデバイスです。技術書・ビジネス書・デザイン書を読みながら、重要な行の横にメモを直接書き込める。「本に線を引く」という行為をデジタルで行える点が、他の電子ペーパーデバイスにはない独自の強みです。

10.2インチの大画面で、プレミアムペン(自動消しゴム付き)が付属。Kindle本のすべてに対応しており、書き込んだノートは本ごとに保存されます。後から「あの本のどこに書いたっけ」と探す手間がなく、Notionやメモアプリに移植するためのレビュー作業が劇的に変わる。

読書のインプットと学習ノートのアウトプットを1台に統合したい人向け。特に技術書・ビジネス書を頻繁に読み込む人にとっては、「線を引くだけ」から「手書きメモで理解を深める」フローに自然に移行できます。また、2025年にAIによるメモ変換・要約機能が追加され、手書きの走り書きをテキスト化するワークフローにも対応しています。

調整して使いたいポイント

  • スティッキーノート機能を使うと、本の内容に紐づいたフローティングメモを追加できます
  • Kindle本だけでなく、PDFファイルの読み込みと書き込みにも対応しています

NotionもOneNoteも電子ペーパーで動く:Boox Note Air 5C

BOOX
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reMarkableとKindle Scribeが「特定の用途に特化したデバイス」だとすれば、Boox Note Air 5Cは逆の方向を向いています。Android 13を搭載し、Google Playからアプリをインストールできる。NotionでもOneNoteでもGmailでも動く。電子ペーパーの書き心地を保ちながら、「普通のタブレットとして使う」選択肢を持てる点が最大の特徴です。

さらに、E Ink初のカラー対応(ただし彩度は控えめ)で、ブラウジング・資料確認・カラーのデザインカンプ確認といった用途にも対応します。3台の中では最も自由度が高く、「電子ノート機能も欲しいが、タブレットとしての汎用性も捨てたくない」という人の答えになる1台です。

書き心地はreMarkable 2ほどではないですが、手書き入力の遅延はメモ書き用途なら気にならないレベルです。感覚的にはreMarkable 2と比べて0.1秒程度の差を感じますが、素早い走り書きよりも丁寧に書くスタイルなら問題ない。Androidが動く分バッテリーはreMarkableより短く、毎日使用で4〜7日程度。充電習慣が必要ですが、「1台でなんでもできる電子ペーパーデバイス」として割り切るなら十分な持続時間です。読書・作業メモ・Web閲覧を1台で完結させたい人、NotionやOneNoteと電子ペーパーを組み合わせたいエンジニア・デザイナーに特に向いています。

調整して使いたいポイント

  • Googleアカウントを登録後、Google Playからインストールできる。NotionのモバイルアプリやChrome・Obsidianも動作します
  • E Ink画面はリフレッシュレートが低いため、動画・アニメーション多用のアプリには向きません

まとめ: 書くことを「デジタル」にするとは何か

3台はそれぞれ、「書くこと」の意味を違う形で実現しています。

  • reMarkable 2:余計なものを全部削ぎ落として「書く集中」を最大化したい人向け
  • Kindle Scribe:読書と学習を同じデバイスで深化させたい人向け
  • Boox Note Air 5C:電子ペーパーの書き心地と、Androidの汎用性を両立させたい人向け

デスクの上に1台置いておくだけで、「打ち合わせのメモはここに書く」「アイデアはここで広げる」という習慣が自然に育っていきます。自分はreMarkable 2を使い始めてから、打ち合わせ後に「何が決まったか」を即座に整理できるようになった。デジタルツールの通知に邪魔されない「書く場所」を作ることが、思考の質を上げる最初の一手になる。

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