12月に入って「そろそろ大掃除」と思いながら、結局28日ごろに慌てて始める。窓を拭いたら日が暮れて、換気扇には手が回らないまま年を越す。
毎年これを繰り返している人は多いと思います。
大掃除が終わらない原因は、体力でも時間でもありません。まとめてやろうとしていることです。1日で家じゅうを片づけるのは、そもそも無理があります。いつ始めて、どの順番でやるか。ここを決めるだけで、驚くほど楽になります。
日取りには決まりがある

意外と知られていませんが、大掃除には昔からの目安があります。
| 日 | 意味 |
|---|---|
| 12月13日 | 正月事始め。大掃除を始める日とされる |
| 12月14〜28日 | この期間に進める |
| 12月28日 | ここまでに終えるのが理想(末広がりの八で縁起もいい) |
| 12月29日 | 避ける。「9」が「苦」に通じるとされる |
| 12月30日 | 旧暦の大晦日にあたり、一夜飾りに準じるとされる |
| 12月31日 | 避ける。「一夜飾り」で、慌てて用意した形になる |
縁起をかつぐかどうかは人それぞれですが、「28日までに終える」という締切があると動きやすくなります。
効率だけを考えるなら、もっと早く
縁起を抜きにすると、12月前半のほうが圧倒的にはかどります。理由は水です。年末になるほど気温が下がって、水を使う掃除がつらくなります。窓拭き、ベランダ、換気扇のつけ置き。冷たい水で手がかじかむ中でやる作業ではありません。
11月中に水回りだけ済ませておくと、12月がずいぶん楽になります。実際、ハウスクリーニング業者も9〜10月が空いていて、11月以降は予約が取りにくくなります。頼むつもりなら早めに動いてください。
大原則は2つだけ

順番で迷ったら、これだけ覚えておけば大丈夫です。
上から下へ
ほこりは落ちます。天井 → 照明 → 壁 → 家具 → 床の順です。床をきれいにしたあとで照明を拭くと、落ちたほこりでやり直しになります。掃除機は最後と決めておいてください。
奥から手前へ
部屋の奥から入り口に向かって進めます。汚れを出口に向かって送り出すイメージです。入り口から始めると、掃除した場所を踏みながら奥に進むことになり、ほこりを奥へ追いやってしまいます。
4週間のスケジュール例
一気にやらず、週末ごとに1エリアが現実的です。
| 時期 | やること |
|---|---|
| 11月下旬〜12月上旬 | 不要なものを捨てる。水回り(窓・ベランダ・換気扇)を先に |
| 12月中旬(13日〜) | キッチン、冷蔵庫 |
| 12月下旬前半 | 風呂、洗面所、トイレ |
| 12月26〜28日 | リビング、寝室、玄関。最後に床と掃除機 |
最初に捨てるのが要点です。ものが減ると、そのあとの掃除がすべて速くなります。棚を拭くにも、床を掃くにも、どかす手間が消えます。
年末はごみの収集が止まります。自治体の最終収集日を先に確認しておいてください。捨てるつもりだった粗大ごみが年を越すと、置き場所に困ります。
場所別のコツ
キッチンの換気扇
大掃除でいちばん時間がかかる場所です。ここだけは別日にしてください。つけ置きに時間がかかるので、外して漬けている間に別の場所をやるのが効率的です。油汚れはアルカリ性の重曹が効きます。
重曹とクエン酸は汚れの種類で使い分けます。詳しくは 重曹とクエン酸の違いと使い分け方 にまとめています。混ぜると効果が打ち消し合うので、順番が大事です。
エアコン
暖房を使い始める前に済ませたい場所です。フィルターが詰まっていると暖房の効きが落ち、電気代も上がります。
自分でできるのはフィルターと吹き出し口まで。手順は エアコンのフィルター掃除のやり方 にあります。内部の洗浄は業者の領域なので、無理に分解しないでください。
窓とサッシ
寒くなる前に終わらせたい筆頭です。冬になると結露でカビが出やすくなるので、大掃除のタイミングでサッシの溝を掃除しておくと、そのあとが楽になります。結露そのものの対策は 窓の結露を防ぐ方法 にまとめました。
洗濯槽
槽の掃除は、洗濯物のにおいの原因を断つ作業です。年に1〜2回で十分ですが、大掃除のついでにやっておくと忘れません。
やり方は 洗濯槽を重曹とクエン酸で掃除する方法 に書いています。順番を間違えると効果がなくなるので、そこだけ注意してください。
床と掃除機
必ず最後です。ここを先にやると、上から落ちたほこりで全部やり直しになります。
終わらせるためのコツ
完璧を目指さない
年末の忙しい時期に、家じゅうを隅々まできれいにするのは無理です。「今年はここだけ」と決めるほうが、結果的に片づきます。去年やった場所を今年飛ばしてもいいです。毎年ぜんぶやり直す必要はありません。
やることリストを作る
紙でもスマホでも構いません。書き出して、終わったら消す。抜け漏れが防げるうえ、進んでいる実感が出ます。大掃除は達成感が見えにくい作業なので、これがあるとかなり違います。
15分だけやる日を作る
まとまった時間が取れない日は、15分だけと決めてやります。引き出し1つ、棚1段。それで十分です。週末にまとめて8時間より、平日15分×10日のほうが確実に終わります。
家族で分担する
1人で抱えると終わりません。担当を割り振ってしまうのがいちばん早いです。子どもには「自分の机」「おもちゃ箱」など、範囲がはっきりした場所を任せると成立します。
まとめ
- 大掃除が終わらない原因は、まとめてやろうとしていること
- 12月13日の正月事始めが始める日、28日までに終えるのが目安
- 29日と31日は避けるとされる(「苦」と「一夜飾り」)
- 縁起を抜きにすれば、11月〜12月前半のほうがはかどる。水を使う掃除は寒くなる前に
- 業者に頼むなら9〜10月。11月以降は予約が取りにくい
- 順番の大原則は上から下へ、奥から手前へ。掃除機は最後
- 最初に不要なものを捨てる。ものが減ると全部が速くなる
- 自治体の年末最終収集日を先に確認する
- 換気扇はいちばん時間がかかる。つけ置き中に別の場所をやる
- エアコンは暖房を使う前に。フィルターが詰まると効きも電気代も悪化する
- 窓とサッシは寒くなる前に。冬の結露対策が楽になる
- 完璧を目指さない。「今年はここだけ」と決める
- 15分だけの日を作る。週末8時間より平日15分×10日

