花束をもらって、花びんに入れて飾った。それなのに、3日もすると首が垂れて、水がにごってくる。
切り花が早くしおれる原因は、ほとんどが水を吸えなくなることです。そして、吸えなくなる理由はだいたい決まっています。
逆に言えば、ちょっとした手入れで、1週間以上きれいに保てることも多いのです。
切り花がしおれる2つの理由
1. 水の中で雑菌が増える
花びんの水は、時間がたつと雑菌が増えてにごってきます。 その雑菌が茎の切り口をふさいでしまうので、花は水を吸えなくなります。
2. 切り口がふさがる
茎の中には、水の通り道(導管)があります。切り口が乾いたり、空気が入ったり、傷んだりすると、この通り道がふさがります。
だから手入れのポイントは、水をきれいに保つことと、切り口を新しくしておくことの2つです。
飾る前にやること

1. 水につかる葉を取る
花びんの水につかる部分の葉は、すべて取ってください。 水の中の葉は腐りやすく、雑菌が増える原因になります。
2. 水の中で、茎を斜めに切る(水切り)
これがいちばん大事です。
- ボウルやバケツに水をはる
- 茎の先を水につけたまま、先から1〜2cmのところを斜めに切る
- よく切れるはさみやナイフで、スパッと切る
水の中で切るのは、切り口から空気が入らないようにするためです。空気が入ると、水の通り道がふさがってしまいます。
斜めに切るのは、切り口の面積が広くなって、水を吸いやすくなるからです。
切れ味の悪いはさみだと、茎がつぶれて通り道がふさがります。よく切れる道具を使ってください。
3. しばらく深い水につけておく(水揚げ)
元気がない花は、切ったあと新聞紙で包んで、深めの水に数時間つけておくと、しゃきっと持ち直すことがあります。
毎日の手入れ
水は毎日替える
水は毎日替えてください。 にごっていなくても、目に見えない雑菌は増えています。
水を替えるときは、花びんの内側もさっと洗うと、ぬめりが残りません。
そのたびに、茎を少し切り戻す
水を替えるたびに、茎の先を1cmほど水の中で切り戻します。 切り口が新しくなって、また水を吸いやすくなります。
茎がぬるっとしていたら、その部分は切り落とします。
水の量は「少なめ」
花びんの水は、たっぷり入れなくて大丈夫です。 茎が水につかる部分が多いほど、そこから傷みやすくなります。花の種類にもよりますが、茎の先から数cmがつかる程度を目安にしてください。
置き場所

エアコンの風を当てない
エアコンや暖房の風が当たる場所は、いちばんしおれやすい場所です。風に当たると、花びらや葉から水分がどんどん失われます。
直射日光を避ける
日差しが当たる窓辺は、水温が上がって雑菌が増えやすくなります。明るい日陰がいちばんです。
涼しい場所に置く
暖かい部屋ほど、花は早く開いて早く散ります。夜だけ玄関など涼しい場所に移すと、長持ちすることがあります。
果物の近くを避ける
りんごやバナナなど熟した果物の近くは避けてください。 果物から出る成分が、花の老化を早めることがあります。
延命剤と、家にあるもので代用する方法
延命剤がいちばん確実
花屋さんで花を買うと、小さな袋の延命剤(切り花用の栄養剤)がついていることがあります。
延命剤には水をきれいに保つ成分と、花の栄養が入っていて、量も決まっているので、いちばん手軽で確実です。袋に書いてある量の水に溶かして使ってください。
漂白剤を「ほんの少し」
家にあるもので代用するなら、台所用の塩素系漂白剤をほんの少し入れる方法があります。雑菌が増えるのをおさえてくれます。
ただし、入れる量はサイトによってかなりばらつきがあります。 多すぎると花を傷めるので、
- 水300mlくらいに1滴から試す
- 金属や木の花びんには使わない(さびや変色の原因になります)
- 小さな子どもやペットがいる家では、水を飲まれないように置き場所に気をつける
ようにしてください。心配なら無理に使わず、毎日の水替えをきちんとするだけでも十分効果があります。
砂糖は、それだけだと逆効果
砂糖は花の栄養になりますが、雑菌のえさにもなります。 砂糖だけを入れると、かえって水が早くにごります。使うなら漂白剤と一緒に、と覚えておいてください。
しおれかけたら
首が垂れてきた花は、茎を短く切り直して、小さな花びんやコップに生け直すと、また元気になることがあります。茎が短いほど、花まで水が届きやすくなるからです。
花びらが散りはじめたら、花だけを切って、水を張った器に浮かべる楽しみ方もあります。
植物の手入れは、どれも水が基本
切り花も、観葉植物も、プランターの野菜も、水のあげ方と置き場所で元気さが大きく変わります。
鉢植えの手入れは 観葉植物がすぐ枯れる原因と対策、冬の管理は 観葉植物の冬越し準備、育てる楽しみなら 春のプランター菜園の始め方 にまとめています。
まとめ
- 切り花がしおれるのは、水を吸えなくなるから
- 原因は水の中の雑菌と、切り口がふさがること
- 飾る前に水につかる葉を取る
- 水の中で、茎を斜めに1〜2cm切る(水切り)。空気を入れず、切り口を広くする
- よく切れるはさみで。つぶれると通り道がふさがる
- 元気がないときは新聞紙で包んで深い水に数時間
- 水は毎日替えて、花びんも洗う
- そのたびに茎を1cmほど水の中で切り戻す
- 水は少なめ。茎の先から数cmがつかる程度
- エアコンの風・直射日光を避けて、明るい日陰に
- 夜は涼しい場所へ。熟した果物の近くは避ける
- 延命剤がいちばん確実。袋の量どおりに使う
- 漂白剤を使うなら水300mlに1滴くらいから。金属や木の花びんには使わない
- 砂糖だけは逆効果。雑菌のえさになる
- しおれかけたら短く切って小さな器に生け直す

