夏まで元気だった観葉植物が、冬のあいだに元気をなくして、春には葉が落ちている。
原因の多くは、世話のしすぎです。
観葉植物の多くは暖かい地域の出身で、冬は休んでいます。 成長が止まっているところに、夏と同じペースで水と肥料を与えると、根が傷みます。
冬越しでやることは、増やすことではなく減らすことです。そして、その切り替えは寒くなってからでは遅い。10月から11月のうちに始めます。
基準は「最低気温15℃」

覚える数字はこれだけです。
最低気温が15℃を下回る前に、室内へ取り込む。
最高気温ではなく最低気温で判断してください。日中は暖かくても、夜のうちに一気に冷えるのが秋です。「まだ昼間は平気だから」と外に置いたままにして、一晩で傷めるのがよくある失敗です。
天気予報の最低気温を見て、15℃に近づいたら動き始めてください。
やること1:肥料を止める
10月のうちに肥料をやめます。
成長が止まっている植物に肥料を与えても、吸収されずに土の中に残り、かえって根を傷めます。
「元気がないから栄養を」と考えてしまいがちですが、冬の元気のなさは休んでいるだけです。次に肥料を再開するのは、春に新しい芽が動き出してからです。
やること2:水やりを減らす
ここがいちばん間違えやすいところです。
冬に枯れる原因で多いのは、水のやりすぎです。
休眠している植物は、水をあまり吸いません。夏と同じペースで与えると、土がずっと湿ったままになり、根が腐ります。
冬の水やりの目安
- 量と回数は、成長期の半分以下
- 土が完全に乾いてから、さらに2〜3日おいてから与える
- 朝の暖かい時間帯に与える
- 水はぬるま湯(冷たい水は根を冷やします)
夕方以降の水やりは避けてください。 夜間に土が冷えて、根が冷たい水に浸かったままになります。
受け皿の水は必ず捨てる
これが冬はとくに重要です。
受け皿に残った水は、夜のあいだに氷水のように冷え切ります。 そして鉢底から、根の熱を奪い続けます。
夏なら「多少残っていても蒸発する」で済みますが、冬の残り水は低温障害の原因になります。水やりのあと、受け皿に溜まった分は毎回捨ててください。
やること3:置き場所を変える

室内に入れたあと、どこに置くかで生死が分かれます。
窓から20cm以上離す
冬の窓際は、室内でいちばん寒い場所です。
日光が入るので置きたくなりますが、夜間の窓際は外気とほとんど同じまで冷えます。昼は暖かく夜は氷点下近く、という環境は植物にはこたえます。
窓から20cm以上離すか、夜だけ部屋の中央に移動すると安全です。
避けたい場所
- エアコンの風が直接当たる場所 … 一晩で葉が乾いて傷みます
- 玄関や廊下 … 寒暖差が大きく、夜に冷え込みます
- 暖房の真ん前 … 高温と乾燥で葉が傷みます
理想は15〜25℃を保てる部屋です。人が快適に過ごしている部屋なら、だいたい合っています。
やること4:葉水をする
冬の室内は乾燥します。暖房を入れればなおさらです。
土は乾かし気味にするのに、葉には水分が要る。 ここが冬の管理のややこしいところです。
霧吹きで葉に水を吹きかける(葉水)を、水やりとは別に行ってください。
- 葉の裏側にもかける
- 朝から昼のうちに(夜に濡れたままだと冷えます)
- 乾燥が強い時期は毎日でも構わない
葉水には、ホコリを落とし、害虫を予防する効果もあります。部屋の乾燥そのものへの対策は 部屋の乾燥対策 にまとめました。
やること5:植え替えはしない
冬の植え替えは避けてください。
植え替えは根を傷つける作業です。成長期なら回復できますが、休眠中の植物にはその体力がありません。
「窮屈そうだから」「土が古いから」と思っても、春まで待つほうが確実です。室温を15〜25℃で安定して保てる環境なら冬でも可能ですが、無理をする必要はありません。
剪定も同じで、大きく切るのは春にします。
冬のあいだの見守り方
手を出しすぎないことが大事ですが、見ることはしてください。
- 葉が黄色くなって落ちる … 水のやりすぎか、寒さ
- 葉がしおれて垂れる … 水不足か、根が傷んでいる
- 葉先が茶色く乾く … 空気の乾燥、またはエアコンの風
- 土から嫌なにおいがする … 根腐れの可能性
水のやりすぎと水不足は、症状が似ています。 迷ったら、土を指で2〜3cm掘って湿り気を確かめるのが確実です。表面が乾いていても、中が湿っていることはよくあります。
通年の育て方や、置き場所の基本は 観葉植物がすぐ枯れる原因と対策 にまとめています。
春が来たら
暖かくなっても、すぐ元に戻さないでください。
急に外に出すと、弱った葉が日焼けします。最低気温が15℃を超えて安定してから、日陰から少しずつ慣らしていきます。
肥料と植え替えを再開するのは、新しい芽が動き出してからです。
まとめ
- 冬に枯らす原因の多くは世話のしすぎ。冬は減らす季節
- 基準は最低気温15℃。下回る前に室内へ取り込む
- 最高気温ではなく最低気温で判断する。夜に一気に冷える
- 10月のうちに肥料を止める。休眠中は吸収されず根を傷める
- 水やりは成長期の半分以下。土が完全に乾いて2〜3日おいてから
- 朝の暖かい時間に、ぬるま湯で。夕方以降は避ける
- 受け皿の水は毎回捨てる。夜に氷水のように冷えて根の熱を奪う
- 窓から20cm以上離す。冬の窓際は室内でいちばん寒い
- エアコンの風・玄関や廊下・暖房の真ん前は避ける
- 理想は15〜25℃を保てる部屋
- 葉水は続ける。土は乾かし気味でも、葉には水分が要る
- 葉水は朝から昼のうちに、葉の裏にも
- 冬の植え替えと大きな剪定はしない。春まで待つ
- 水のやりすぎと水不足は症状が似ている。土を2〜3cm掘って確かめる
- 春も急に外へ出さない。15℃を超えて安定してから、日陰から慣らす

