ペットの熱中症、「うちの子は大丈夫」と思っていませんか?エアコンをつけっぱなしにしていても、ふとペットを見たら元気がない。いつもより水を飲む量が多い。なんかぐったりしている…。
犬と猫は体温調節が人間より苦手です。人間が「少し暑いな」と感じる室内でも、彼らにとっては危険なレベルになっていることがあります。夏の熱中症は、気づいたときには重症化していることも少なくない。
この記事では、熱中症のサインと、室内でできる具体的な対策を犬・猫別にまとめます。
犬と猫の熱中症リスク:体温調節の仕組みの違い
犬は「パンティング」で体温を下げる
犬は口を開けてハアハアと呼吸する「パンティング」で体温を下げます。汗腺がほぼ肉球にしかないため、人間のように全身で汗をかくことができません。気温が高いと、パンティングだけでは追いつかなくなります。
猫はグルーミングで体温調節する
猫は毛づくろい(グルーミング)で唾液を毛に塗り、その蒸発で体を冷やします。犬より暑さに強いといわれますが、高齢猫や肥満猫は熱中症のリスクが上がります。
熱中症の危険なサイン【見逃さないで】

犬の熱中症サイン
- 激しいパンティング(ゼーゼーした呼吸、舌が普段より長く出る)
- よろよろしている、立てない
- 嘔吐・下痢
- 歯茎や舌が白っぽい、または赤黒い色
- 意識がはっきりしない、呼びかけに反応が鈍い
激しいパンティングが5〜10分続いても落ち着かない場合は要注意。涼しい場所に移動させても改善しなければ、すぐに動物病院へ。
猫の熱中症サイン
- 口を開けてハアハアしている(猫が口呼吸するのは異常のサイン)
- よだれが多い
- 元気がなく、ぐったりしている
- 体を触ると熱い
- 嘔吐・震え
猫が口を開けて呼吸しているのは、犬のパンティングとは異なりかなり危険な状態です。すぐに涼しい場所へ移動させ、動物病院に連絡を。
室内でできる対策6つ
1. エアコンは「つけっぱなし」が基本
外出中にエアコンを切ると、帰宅するまでの数時間で室温が40℃近くになることがあります。ペットがいる場合は「人がいないからオフ」は危険です。
設定温度の目安は26〜28℃。エアコンの風が直接当たらない場所にペットのベッドやくつろぎスペースを作りましょう。
2. ペットが自分で「涼しい場所」を選べるようにする
同じ部屋でも、床の上・ソファ・ケージの中など場所によって温度が異なります。ペットが自分で好みの場所を選べるように、複数の居場所を用意しておくのがベストです。
タイルや大理石など冷たい素材の上に自然と移動するようなら、室温が高くなってきているサインです。
3. 新鮮な水を複数箇所に置く
暑いと水を多く飲みます。水分補給ができないと脱水症状につながります。
- 水入れを2〜3か所に置く(飲みに行く距離を短くする)
- 水は毎日交換(水温が上がると飲まなくなる)
- 犬の場合は氷を少し入れてあげると喜んで飲む子も多い
猫は流れる水を好む子が多いので、ウォーターファウンテン(循環式給水器)も有効です。
4. ケージや部屋の換気を確保する
エアコンがある部屋に閉じ込めていても、空気の流れがないと局所的に熱がこもります。サーキュレーターで空気を循環させると、室温のムラが減ります。
ケージの中に閉じ込めっぱなしの場合は特に注意。ケージ内の温度は外より高くなりがちです。
5. 散歩は朝・夕の涼しい時間に限定する(犬)
夏の日中のアスファルトは60℃以上になることも。肉球のやけどと熱中症のダブルリスクがあります。散歩は気温が下がる早朝(6時前後)か日没後(19時以降)に限定しましょう。
手の甲をアスファルトに5秒当てて熱く感じるなら、犬には危険な温度です。
6. 高齢・肥満・短頭種は特に注意
熱中症のリスクが高いペットは以下の通りです:
- 短頭種(フレンチブルドッグ、パグ、ボストンテリア、ペルシャ猫など):気道が短く、パンティングや呼吸による体温調節が効率悪い
- 高齢のペット:体温調節機能が低下している
- 肥満のペット:脂肪が断熱材になって熱がこもりやすい
- 持病があるペット:心臓病・腎臓病など
これらに当てはまる場合は、室温の管理をより厳密にする必要があります。
熱中症を疑ったときの応急処置

まず涼しい場所に移動させる。
その後:
- 濡れたタオルで首・脇・股の内側(太い血管がある場所)を冷やす
- 飲める状態なら少量ずつ水を飲ませる(氷水は避ける)
- 扇風機の風を当てる
- 30分以内に症状が改善しなければ動物病院へ
氷水や冷水を大量にかけるのはNG。急激な冷却は血管を収縮させて逆効果になることがあります。冷たい濡れタオルで少しずつ冷やすのが正解です。
まとめ
- 犬は口呼吸・猫はグルーミングで体温調節しているが、室内でも夏は危険
- 「口開けて呼吸・ぐったり・嘔吐」はすぐ対応が必要なサイン
- エアコンつけっぱなし・水の確保・涼しい逃げ場を用意するが三大対策
- 短頭種・高齢・肥満のペットは特に注意して管理する
ペットは「暑い」と言葉で伝えられません。飼い主が先手を打って守ってあげましょう。

