進学や進級をきっかけに、子どもにスマホを持たせる家庭は多いと思います。
渡す日はつい「使い方を教えて終わり」になりがちですが、最初の設定をしてから渡すかどうかで、そのあとのトラブルの数がかなり変わります。
やることは多くありません。渡す前に30分。この記事では、その中身を順番にまとめます。
フィルタリングは、法律で決まっている
まず知っておいてほしいのがこれです。
18歳未満が使うスマホには、フィルタリングをかけることが法律で求められています。
携帯電話会社や販売店は、契約のときに使う人が18歳未満かどうかを確認し、フィルタリングの説明をして、販売する端末に設定することが義務になっています。
外すには、保護者からの申し出が必要です。子どもが自分の判断で外せるものではありません。
お下がりのスマホは要注意
ここが落とし穴です。
親のお下がりや中古のスマホ、ネットで買ったSIMフリーの端末を子どもに渡す場合、店頭で設定してもらう機会がありません。 契約は親の名義のまま、端末だけ子どもに回すと、フィルタリングが入っていない状態で渡してしまうことがあります。
お下がりを渡すなら、フィルタリングは自分で設定するものと考えてください。
機種変更で古い端末が手元に残ったときは、先にデータをきれいにしておく必要もあります。手順は スマホの機種変更前にやること にまとめています。
最初にやる設定は5つ

1. フィルタリング
携帯電話会社が出しているフィルタリングのサービスを使うのがいちばん手軽です。多くは小学生・中学生・高校生のように学年に合わせた設定を一括で選べるので、細かく決めなくても始められます。
格安SIMの場合も、会社ごとにフィルタリングの案内があります。契約先のサイトで確認してください。
2. 親のスマホから見守れるようにする
スマホ本体にも、保護者が管理するための仕組みが入っています。
- iPhone … 「ファミリー共有」で家族のグループを作り、「スクリーンタイム」で制限をかける
- Android … Googleの「ファミリーリンク」を使う
これを設定しておくと、子どものスマホをいちいち借りなくても、親のスマホから設定を変えられます。
3. アプリの追加と課金は「親の承認制」にする
これは必ずやってください。
アプリを入れようとしたときや、ゲームの中で課金しようとしたときに、親のスマホに「許可しますか?」と通知が届くように設定できます。iPhoneでは「承認と購入のリクエスト」のような名前の項目です。
高額課金のトラブルの多くは、この設定がないまま渡したことから始まります。
4. 使える時間帯を決める
使える時間の合計を決めるより、使えない時間帯を決めるほうがうまくいきます。
たとえば夜9時から朝7時までは使えないように設定しておく。iPhoneの「休止時間」、ファミリーリンクの「おやすみ時間」のような機能です。
5. 居場所がわかるようにする
位置情報を家族で共有しておくと、帰りが遅いときや、迎えに行くときに役に立ちます。
ただし、中学生以上になると嫌がることも多いので、なぜ共有するのかを最初に話しておくほうが長続きします。
13歳未満は、親がアカウントを作る
子どもが13歳未満の場合、AppleやGoogleのアカウントは親のアカウントから「子ども用」として作るしくみになっています。
子どもに自分で作らせると、年齢を偽って大人のアカウントを作ってしまうことがあります。そうなると見守りの設定がほとんど効きません。アカウントは親が作る。ここは最初に押さえてください。
SNSには年齢の決まりがある
多くのSNSは、利用規約で使える年齢を決めています。 13歳以上としているサービスが多く、小学生は使えないことがほとんどです。
「友だちがみんなやっているから」と言われることがあると思いますが、まずはそのサービスの規約を一緒に見るのがいい入り口になります。
家のルールは「時間」より「場所」

設定と同じくらい大事なのが、家のルールです。
ルールは子どもと一緒に決める
親が一方的に決めたルールは、だいたい守られません。話し合って決めて、紙に書いて見える場所に貼る。 これだけで守られ方が変わります。
夜は、充電する場所をリビングに決める
いちばん効くのは「夜○時になったら、スマホはリビングの充電器に置く」というルールです。
「1日1時間まで」のような時間のルールは、数えるのも守らせるのも大変です。置き場所のルールなら、見ればわかります。寝室にスマホを持ち込まないだけで、夜ふかしの大半はなくなります。
睡眠のリズムが崩れたときの戻し方は 夏休み明けに子どもの生活リズムを戻す方法 が参考になります。
ほかに決めておきたいこと
- 食事のときは使わない
- 知らない人とやりとりしない
- 名前・学校・顔がわかる写真をネットに出さない
- 困ったこと、怖いことがあったら、すぐ親に話す
最後のひとつがいちばん大事です。そのためには、話してくれたときに怒らないと先に約束しておくことです。怒られると思うと、子どもは隠します。
ルールは毎年見直す
小学生のときのルールのまま、中学生まで続けるのは無理があります。学年が上がるたびに、ルールを一緒に見直すと決めておくと、子どものほうも納得しやすくなります。
入学や進級の準備と一緒に考えるなら、小学校の入学準備 もあわせて読んでみてください。
最初に教えておきたいこと
設定でふせげないこともあります。とくにメッセージで届く詐欺です。
「荷物を届けられませんでした」というSMSや、知らない相手からのリンクは押さない。大人でも引っかかるので、子どもにははっきり教えてください。見分け方は 宅配の不在通知SMSが偽物かを見分ける方法 にまとめています。
まとめ
- 渡す前の30分の設定で、あとのトラブルがかなり減る
- 18歳未満のスマホにはフィルタリングが法律で求められている
- 販売店は契約時に年齢確認・説明・設定をする。外すには保護者の申し出が必要
- お下がり・中古・SIMフリーは店頭で設定されないことがある。自分で設定する
- フィルタリングは携帯電話会社のサービスが手軽。学年別に一括で選べる
- iPhoneはファミリー共有とスクリーンタイム、Androidはファミリーリンク
- アプリの追加と課金は親の承認制にする。高額課金を防ぐ
- 時間は合計より「使えない時間帯」を決める
- 位置情報の共有は、理由を話してから
- 13歳未満は、親のアカウントから子ども用アカウントを作る
- SNSは規約で年齢が決まっている。まず規約を一緒に見る
- ルールは子どもと一緒に決めて、紙に書いて貼る
- いちばん効くのは夜はリビングで充電するという場所のルール
- 困ったらすぐ話す。話してくれたら怒らないと先に約束する
- ルールは学年が上がるたびに見直す
- 知らないリンクは押さないと最初に教える

