「先月より電気代が1万円以上高い」——夏になると毎年のように感じる悩みです。
夏に電気代が上がる主な理由は2つです。まず、エアコンの稼働時間と消費電力の増加。次に、冷蔵庫の冷却負荷の増加(外気温が高いほど冷蔵庫がより頑張らなければならない)。この2つだけで、夏の電気代増加分の大半を占めます。逆に言えば、この2つを対策するだけで電気代は大きく変わります。
電気代を最も上げているのはエアコン

家庭の夏の電気代において、エアコンの消費電力は全体の約50〜60%を占めると言われています(資源エネルギー庁の調査より)。他の家電と比較にならないほど消費電力が大きいため、まずエアコン対策を優先するのが正解です。
設定温度を1℃上げるだけで約10%節電
冷房の設定温度を28℃にするのが省エネの基準として知られています(環境省推奨)。設定温度を1℃上げると消費電力が約10%削減できるとされています。とはいえ、無理して我慢するのは熱中症リスクにつながります。室温28℃を目標に、体感に合わせて調整するのが現実的です。
「こまめに切る」は30分以内なら逆効果
「少し席を外すだけなら消さない方が節電になる」と思われがちですが、実際には30分以上の外出でないかぎりつけっぱなしの方が電力を使います。1〜2時間以上の外出では消した方が節電になります。外出時間に合わせて判断しましょう。
風向きは「水平(真横)」に設定する
冷たい空気は自然に下に落ちます。風向きを水平に設定すると部屋全体に冷気が広がりやすく、設定温度を低くしなくても体感温度が下がります。
サーキュレーターを併用する
エアコンとサーキュレーター(または扇風機)を併用することで、冷気を部屋全体に循環させられます。特に天井付近に熱気がたまりやすいため、サーキュレーターを上向きに回すと効果的です。体感温度が下がるため設定温度を上げられ、節電につながります。
フィルターの汚れが電力消費を25%増やす
フィルターが詰まると冷却効率が落ち、エアコンがより多くの電力を消費します。資源エネルギー庁によると、フィルターの目詰まりを解消するだけで約25%の省エネ効果が期待できます。2週間〜1ヶ月に1回の清掃が目安です。
冷蔵庫の節電方法
夏は外気温が高いため、冷蔵庫の圧縮機がより長く動き続けます。以下の対策で負荷を減らせます。
熱いものは冷ましてから入れる
熱い食品をそのまま入れると冷蔵庫内の温度が一気に上がり、冷やし直すために余分な電力を使います。粗熱を取ってから入れる習慣をつけるだけで、消費電力を抑えられます。
設定温度を「弱」または「中」にする
夏だからといって「強」にする必要はなく、「中」でも十分な冷却力があります。冷蔵室の推奨温度は4℃前後です。冬は「弱」、夏は「中」が一般的な目安です。
冷蔵庫の上・横に物を置かない
冷蔵庫の放熱板(背面・側面)周辺に物が置かれていると、熱が逃げにくくなって効率が落ちます。冷蔵庫の両脇・上方は5〜10cm程度の空間を空けておきましょう。
その他の家電の節電
照明:LED化が最も費用対効果が高い
白熱電球をLEDに交換するだけで消費電力を約80%削減できます。初期費用はかかりますが、1〜2年で回収できることが多いです。まだ白熱球が残っている部屋から優先的に変えましょう。
洗濯機:乾燥機能の使用を見直す
洗濯機で最も電力を使うのは「乾燥機能」です。外干しや室内干しに切り替えるだけで、洗濯にかかる電気代を大幅に抑えられます。乾燥機を使う場合は、まとめて乾燥させる(少量を何回も回さない)と効率が上がります。
テレビ:輝度を下げる
テレビの画面の明るさを最大から70〜80%程度に下げると消費電力を10〜20%程度削減できます。設定メニューの「省エネモード」や「バックライト調整」で変更できます。
電気代が高い家にありがちな習慣チェック

以下に当てはまる項目が多いほど、節電の余地があります。
- エアコンのフィルターを半年以上掃除していない
- 設定温度が24〜25℃以下になっている
- 冷蔵庫の扉をよく開けっぱなしにする
- 熱いものをすぐ冷蔵庫に入れている
- 洗濯の乾燥機能を毎日使っている
- 使っていないコンセントに家電がずっと刺さっている(待機電力)
- 照明に白熱球が残っている
待機電力(主電源を切らずに待機させた状態)も積み重なると意外と大きく、家電全体で月200〜400円程度になることがあります。長期不在時はコンセントを抜く習慣をつけると節約になります。
まとめ
- 夏の電気代増加の主因はエアコン(全体の50〜60%)と冷蔵庫の冷却負荷増
- エアコンの設定温度を1℃上げるだけで約10%節電
- フィルター掃除で約25%の省エネ効果が期待できる
- サーキュレーター併用で体感温度を下げ、設定温度を上げられる
- 熱いものは冷ましてから冷蔵庫に入れる、放熱スペースを確保する
- 白熱球はLEDに交換するだけで消費電力80%削減
- 洗濯の乾燥機能を減らすのも大きな節電になる

