節分が近づくと、同じことを検索する人が多いと思います。
「今年の節分は2月3日? 2日?」「今年の恵方はどっち?」
実はこの2つ、規則さえ知っていれば自分で分かります。 しかも難しくありません。一度覚えれば、来年からは調べる必要がなくなります。
節分は「2月3日」ではない
まず前提から。節分は日付が固定された行事ではありません。
節分は立春の前日です。そして立春は、太陽と地球の位置関係で決まる日です。国立天文台が計算し、前の年に官報で発表されます。
なぜ動くのか
地球が太陽を1周する時間は、ちょうど365日ではありません。約365.2422日です。
毎年、6時間弱ずつ端数が出ます。 その分、立春を迎える時刻が年々遅くなっていき、うるう年でまとめて調整される。この繰り返しで、立春の日付が1日ずれることがあるわけです。
実際、2021年の節分は124年ぶりに2月2日になりました。2025年も2月2日でした。
覚え方
細かい計算をしなくても、目安はあります。
- うるう年の翌年は、2月2日になりやすい
- それ以外は、2月3日
しばらくの間は、4年に一度、うるう年の翌年が2月2日になる見込みです。正確な日付は、国立天文台の暦で確認できます。
「毎年2月3日」と思い込んでいると、予約した恵方巻きを受け取る日を間違えます。
恵方は、西暦の下1桁で決まる

ここがこの記事の本題です。
恵方は、その年の十干によって決まります。十干は10種類あり、10年で一巡します。だから、西暦の下1桁だけで決まります。
そして、方角は4つしかありません。
| 西暦の下1桁 | 恵方 |
|---|---|
| 4・9 | 東北東 |
| 0・5 | 西南西 |
| 1・3・6・8 | 南南東 |
| 2・7 | 北北西 |
この表を覚えるか、どこかに控えておけば、もう毎年調べる必要はありません。
南南東が多い
表を見ると分かりますが、南南東だけ4つの数字が割り当てられています。 10年のうち4回は南南東です。
「去年も南南東だった気がする」というのは気のせいではなく、実際に多いのです。
方角がずれると気になる人へ
「南南東」といわれても、正確な向きは分かりにくいと思います。スマホのコンパスアプリを使えば十分です。 南南東はおよそ165度、西南西はおよそ255度、北北西はおよそ345度、東北東はおよそ75度にあたります。
厳密さを競うものではないので、だいたいその方角を向いていれば大丈夫です。
恵方巻きの食べ方
作法は3つだけです。
- 恵方を向いて食べる
- 切らずに、1本丸ごと食べる
- 食べ終わるまで、しゃべらない
なぜ切らないのか
「縁を切らない」「福を切らない」という考え方からきています。
巻き寿司には福が巻き込まれているとされ、包丁を入れると縁が切れてしまう。だから切らずに丸ごと食べる、という理屈です。
家で作る側からすると、切らないので断面をきれいに仕上げなくていいという利点があります。巻き寿司の見栄えでいちばん難しいのが断面なので、恵方巻きは家庭向きの料理です。
食べきれないときは
太巻き1本は、大人でもかなりの量です。
食べきれずに残すほうが、縁起としても食べ物としても本末転倒です。中巻き、細巻き、ハーフサイズで構いません。子どもには、食べやすい太さのものを用意するほうが確実です。
「1本」という形にこだわるより、最後まで食べきれるサイズを選ぶほうが理にかなっています。
具材は7種が基本
伝統的には7種類の具を巻きます。七福神にちなんだものです。
- 高野豆腐
- かんぴょう
- 椎茸
- きゅうり
- 玉子焼き
- 穴子
- でんぶ
ただし、これは決まりではありません。 サーモンや海老、ツナや焼肉を巻いたものも普通に売られています。家で作るなら、家族が食べたいものを7種そろえるくらいの考え方で十分です。
冬に余りがちな野菜を使いたいなら、冬野菜の保存方法 で長持ちさせておいたものが使えます。
家で巻くときのコツ
- ご飯を広げすぎない。 海苔の奥を2〜3cm空けておく
- 具は中央に、細長くまとめる
- 巻きすごと一気に持ち上げて、手前の海苔の縁を具の向こう側に当てる
- 巻いたあと1〜2分おくと落ち着く
具を欲張ると巻けません。 見た目より少ないと感じるくらいがちょうどいいです。
年中行事の食事をどう準備するかという点では、おせちの予約はいつがいい? と同じで、早めに決めておくほど当日が楽になります。
豆まきで、いちばん大事なこと

ここだけは、縁起の話ではありません。
硬い豆やナッツ類は、5歳以下の子どもに食べさせないでください。
消費者庁が毎年この時期に注意喚起している内容です。
理由もはっきりしています。奥歯が生えそろっておらず、噛み砕く力と飲み込む力が十分ではないため、のどや気管に詰まらせる事故が起きています。小さなかけらが気管に入ることもあります。
噛む力と飲み込む力がそろって働くようになるのは6歳ごろといわれています。
やっておくこと
- 豆まきには個包装のものを使う
- まいたあとの片付けを徹底する。 落ちた豆を子どもが拾って口に入れないように
- 「年の数だけ食べる」は、5歳以下ではやらない
心配なことがあれば、かかりつけの小児科に相談してください。
落花生をまく地域もある
北海道、東北、信越などでは、殻付きの落花生をまく習慣があります。拾って食べられるので、片付けの面では合理的です。
ただし落花生も硬い豆です。小さい子どもへの注意は同じです。
豆まきの作法
- 炒った豆を使う。 生の豆は、拾い残しから芽が出るので避けられてきました
- 夜にまく。 鬼は夜に来るとされています
- 「鬼は外」で外に、「福は内」で部屋の中にまく
- まいたあとは戸を閉める
- 食べる数は年の数、または年の数に1つ足した数
このあたりは地域や家によってかなり違います。新年の行事の作法は 初詣はいつまでに行く? にも書きましたが、細かい違いを気にしすぎないほうが続きます。
まとめ
- 節分は立春の前日。2月3日に固定された行事ではない
- 立春は太陽と地球の位置関係で決まり、国立天文台が計算する
- 1年は約365.2422日。毎年6時間弱の端数が出るので日付がずれる
- 2021年は124年ぶりに2月2日になり、2025年も2月2日だった
- 目安は、うるう年の翌年が2月2日、それ以外は2月3日
- 恵方は西暦の下1桁で決まる。 方角は4つだけ
- 下1桁 4・9 は東北東
- 下1桁 0・5 は西南西
- 下1桁 1・3・6・8 は南南東(10年に4回でいちばん多い)
- 下1桁 2・7 は北北西
- 向きはスマホのコンパスで十分。厳密さを競うものではない
- 恵方巻きは恵方を向いて、切らずに、無言で食べる
- 切らないのは「縁を切らない」という考え方から
- 断面を気にしなくていいので、家庭で作りやすい
- 食べきれないなら中巻き・細巻き・ハーフサイズでいい
- 具は七福神にちなんだ7種が基本。ただし決まりではない
- 家で巻くときは海苔の奥を2〜3cm空け、具を欲張らない
- 硬い豆やナッツ類は5歳以下の子どもに食べさせない(消費者庁の注意喚起)
- 噛む力と飲み込む力がそろうのは6歳ごろ
- 個包装の豆を使い、片付けを徹底する
- 「年の数だけ食べる」は5歳以下ではやらない
- 落花生をまく地域もあるが、硬い豆であることは同じ

