毎回、席替えに悩んでいる小学校の先生必見! 子供たちの学びと絆を深める、小学校の席替えの極意を解説します。
小学校の席替えで気を付けること
まずは、小学校の席替えで先生が気をつけなければならないことと、その具体的な方法を紹介していきます。
- 席替えは基本的に先生が決めること
- 席替えの意味をちゃんと子供たちに説明すること
- クラスの人間関係をきちんと把握しておく
- 子供同士の化学反応を楽しむ
- リーダー素質のある子供をばらけさせているか
- 学習レベルに偏りがないか
- いわゆる「良い子」の負担が続いていないか
- 席替えのPDCAもきちんと行う
- 【応用】11月は毎週月曜日に席替え
上記のことを意識して、クラスの席替えに取り組んでいきましょう。
それでは、実際に細かく説明していきます。
席替えは基本的に先生が決めること
小学校の席替えは、基本的に先生が決めることをおすすめします。
先生が決める以外の方法としては、
- くじ引き
- じゃんけん
- 自由
- 相談
といった方法があげられます。ひとむかし前までは、自由でもじゃんけんでもなんでもよかったのですが、最近は子供同士の関係にもかなりの配慮が必要です。
そのためにも、どんな席になるか先生がわからないような方法をとるのはやめておきましょう。
先生自身で悩んで決める
席替えはできるだけ、先生自身で悩みながら考えてほしいです。大変なことですが、新しい座席を考えながら、クラスのイメージがだんだんとできあがっていきます。時間がかかるかもしれませんが、それも大切な学級経営のひとつです。
最近では、席替えアプリなど便利なものもありますが、参考にする程度にして、最終的には必ず先生自身で確認しましょう。
「席替えメーカー」ってアプリが無料で使いやすいらしいです。
席替えの意味をちゃんと子供たちに説明すること
小学校の席替えをする意味をきちんと子供たちに説明しておくことも大切です。
何も説明しないと子供たちは、ただの楽しいイベントとしか捉えていません。そうやって楽しむことも大切ですが、本体の席替えの意味をきちんと伝えておきましょう。
小学校の席替えの意味
小学校での席替えの意味は以下の4つです。
たくさんの友達と関わるため
席替えをして、たくさんの友達と関わるために席替えをします。
たくさんの友達と勉強するため
授業中、隣の人と相談したり、確認したり、グループで学習したりする機会があります。一人ひとり考え方は違うので、たくさんの友達と勉強するためにも席替えをします。
新しい席で気分転換するため
1年間ずっと同じ席だと、変化がなく少しつまらない生活になってしまいます。気分転換をするためにも、席の場所を変えたり、隣になる友達を変えたりします。
新しい可能性を見つけるため
席替えをすることで、今までとは違う自分に出会えるかもしれません。隣の友達の新しい良さに気づけるかもしれません。そんな新しい可能性を見つけるためにも席替えをします。
きちんと席替えの意味を教えておきましょう
クラスの人間関係をきちんと把握しておく
小学校の席替えでは、先生が決めることをおすすめしていましたが、そのときに絶対クラスの人間関係を把握しておきしょう。
そのためには、まずは4月か5月にある教育相談で、仲がいい子、ちょっと苦手などを聞いてメモをしておきます。
そのメモは必ず残しておいて、席替えに役立てましょう。また、普段の様子もよく見ておく必要があります。
保護者さんから連絡があることも
席替えに関することで、場合によっては保護者さんからの座席の相談がある場合もあります。そのときは、できるだけその要望に応えるようにしましょう。もちろん毎回の席替えに反映できるよう、きちんとメモを忘れずに!
席替えってけっこう親も気にするんですよね
リーダー素質のある子供をばらけさせているか
小学校の席替えを考えるときに、リーダー素質のある子供がきちんとばらけているかも確認しておきましょう。
座席のグループで課題に取り組むことは少なくありません。そのグループにリーダー素質のある子供がいないと、少々大変なことになってしまいます。
あえてそのようにして、他の子供の成長を促すこともできますが、特別な目的がないかぎり、リーダー素質のある子供は各グループに別れるようにしておきましょう。
準リーダー素質の子供はグループで育てる
クラスや学年のリーダーにまではいかないけど、少しリーダー素質が見受けられるような子供には、まずは学習グループのリーダーとして育てていくようにしましょう。
まずは、スモールステップで少しずつ自信をつけさせてあげることが大切です。
その子を育てるために意図的に座席配置するときもあります
学習レベルに偏りがないか
小学校の席替えでは、席によって学習レベルの偏りがないかよく確認しておきましょう。
基本的には、学習ができる子供の周りに、学習が苦手な子供を配置するのがベストです。そうすれば、授業中のグループ学習などで効果的に学習できるからです。
あえて学習レベルに偏りを作る
あえて学習レベルに偏りを作る座席の配置もときには必要かもしれません。
学習レベルが高い子供同士の席が近くなれば、自然とお互いを意識しさらに高め合ってくれるかもしれません。
学習レベルが低い子供同士の席が近くなれば、どうにかお互いで協力して自分たちの力で問題解決を目指すようになるかもしれません。
どれが正解というわけではありませんが、クラスの実情を考えて考えてみましょう。
人間関係メインで席替えを考えるか、勉強メインで席替えを考えるか悩みどころですね
いわゆる「良い子」の負担が続いていないか
小学校の席替えで気をつけなければならないこととして「良い子」の負担が続いていないかよく確認しておきましょう。
ついつい良い子には手のかかる子供の隣にして、面倒を見てもらおうと思いがちです。たまになら良いかもしれませんが、それが毎回続くようであると、良い子の負担になってしまいます。
また、良い子自身の成長の妨げになるかもしれません。自分に使える時間の大半を友達に費やすわけなので、あまり負担が続くような席は連続しないようにしましょう。
なんか僕の隣の子、いつも大変なんだよな〜
子供同士の化学反応を楽しむ
席替えでいろんなことを配慮しても、実際にその席になって過ごしてみないとわからないことがあります。
子供たちも、日々成長しています。席が近くなったことで、新たに成長したり、何かに気付けたりすることもあるので、子供同士の化学反応を楽しむことも大切です。
化学反応ですから、一見うまくいっていないような場合でも、きちんと何かしらの成果はあるものです。先生として見守ることも大切ですよ。
席替え以外でも子供同士の化学反応を楽しみましょう
席替えのPDCAもきちんと行う
席替えをして終わり。
ではなく、席替えでもPDCAは必ず行いましょう。
席替えの場合のPDCAは以下の通りです。
- Plan(計画):座席を考える
- Do(実施):席替えを行う
- Check(評価):その座席で問題なかったか日々確認する
- Action(改善):次の席替えのために改善策を考える
特にCheck(評価)を意識しておきましょう。自分が考えた通りの雰囲気になっているのか、うまくいっているのか、うまくいっていないのか、子供一人ひとりよく見て確認しておきましょう。
席替えによって思っていた通りの雰囲気になったのかな?
【応用】11月は毎週月曜日に席替え
ここで、小学校の席替えの応用として「11月に毎週月曜日に席替えをする」という方法を紹介します。
なぜ11月?
なぜ11月かというと、だいたい11月には学級や子供同士の人間関係が落ち着くといわれています。しかし、一方慣れてきた部分もあるので、中だるみの時期でもあります。そのタイミングを見計らって、たくさんの友達と関われるように毎週月曜日に席替えを行います。
席替えの方法は?
このときの席替えの方法は完全にくじ引きです。現実的に毎週席替えを考えるのは先生のかなりの負担になってしまいます。子供にとっても、もし席替えによってあまり良い席じゃなかったとしても月曜から金曜の5日間だけ頑張ればまた席替えになるので、気持ちの負担も軽くなります。
どんな効果がある?
単純に、
- たくさんの友達と関わる機会が増やせること
- いつもは先生が決めているので、くじ引きという楽しみを与えられること
- 中だるみしやすい11月の時期、毎週月曜日が楽しみになる
といった効果が得られます。
気を付けることは?
やはり子供同士の人間関係です。どうしても折り合いがつかないような、席を絶対に近づけてはいけないような子供がいる場合、この方法はあまりおすすめしません。
クラスの実情をよく考えて実践してみてください。
毎週席替えだから、月曜日に学校行くの楽しみ!!
まとめ
本記事では、小学校の席替えで気を付けることと具体的な方法を紹介してきました。
席替えというのも学級経営の一環です。この席替えによって、クラスがどのように変化するかまで考えることが大切です。
席替えアプリなど、便利なツールを使うことはもちろんいいと思います。でも、その結果をすぐに使うのではなく、ちゃんとその席でも問題ないか必ず先生自身の目で確認しましょう。
席替えは先生にとっては悩みの種かもしれませんが、子供にとっては一大イベントです。子供たちの学びと絆を深めるためにも頑張って考えていきましょう。
こちらの記事では、学級経営について解説していますので、参考にしてください。
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