子どもたち一人ひとりの個性を尊重したユニバーサルデザインを取り入れた教室づくりに興味はありませんか?
本記事では、小学校の教室にユニバーサルデザインを取り入れるポイントを紹介していきます。
ユニバーサルデザインとは?
小学校におけるユニバーサルデザインとは、クラスの子供たち全員が安心して過ごせるクラスを目指し、全員がわかりやすい授業を目指すということです。
こちらの記事で、ユニバーサルデザインについて詳しく解説しているので参考にしてください。
すべての子供が「わかる・できる」をめざした学習するには、子供が安心して過ごせて、学習に集中して取り組むことができる環境が必要です。 本記事では、小学校におけるユニバーサルデザインとはどんなものなのか紹介していきます。 ユニバー[…]
そのユニバーサルデザインの視点を取り入れた教室環境のポイントを解説していきます。
ユニバーサルデザインを小学校の教室環境に取り入れるポイント
ユニバーサルデザインを取り入れた教室環境のポイントは以下の通りです。
- 黒板回りはシンプルにする
- 椅子の足にテニスボールをつけて音を消す
- 床の印で机を整頓する
- 机の上の鉛筆や消しゴムを置く位置を決める
- 提出物を入れるカゴにラベルをつける
- 今日の予定で見通しを持たせる
- デジタルタイマーを活用
これらの教室環境のポイントをそれぞれ詳しく解説していきます。
黒板回りはシンプルにする
ユニバーサルデザインを取り入れた教室環境の具体的な方法の1つが、黒板周りをシンプルにすることです。
引用:ユニバーサルデザイン化推進テキスト|大分県教育センター
教室の全面の黒板周りは、さまざまな掲示物を貼ってしまいがちです。しかし、それが子供にとって授業の妨げになることが多いのです。
授業を受けるとき、子供たちは黒板をみて授業を受けます。その黒板の周りにたくさん掲示物があったら気が散ってしまいますよね。集中しているときは気にならなくても、少し飽き始めてくると周りの刑事物に目が行きがちです。
教室全面の黒板周りは基本的には何も掲示せず、シンプルにしましょう。ちょっとした教室環境の変化で集中力は大きく変わります。
掲示物は教室の後ろの方に貼っておきましょう
椅子の足にテニスボールをつけて音を消す
子供の椅子の足にテニスボールをつけていることをみたことはありませんか?
それもユニバーサルデザインを取り入れた小学校の教室環境の工夫の1つです。
引用:ユニバーサルデザイン化推進テキスト|日本プロテニス協会
授業中に、椅子を動かすことはよくあります。その度に「ギー」や「ガタガタ」などの音がなってしまい、集中できない場合があります。
そういった余計な音を防ぐために、テニスボールをつけます。
もちろん、他のもので代用したも問題ありません。
椅子を引く音って意外と大きいんですよね
床の印で机を整頓する
教室の床に、机を整頓する印をつけておきましょう。
引用:子どもが進んで動き出す!給食・掃除のシステム&アイデア|教育zine
その印に机を合わせるだけで、しっかりと机を整頓できます。授業の始めや終わりなどに机を整頓させる習慣を身につけることで、きちんと配列された教室で学習することができます。
教室環境を少し変えるだけで、すぐに机が整理整頓されます。
自分で整理整頓をする習慣を身につけさせてあげたいですね
机の上の鉛筆や消しゴムを置く位置を決める
机の上に鉛筆や消しゴムを置く位置を決めてあげることで、整理整頓が苦手な子供にとって落ち着いて学習できる机を保つことができます。
整理整頓が苦手な子供は、ものを出したら出しっぱなしにしてしまいがちです。そして机の上にどんどん物があふれ、勉強に集中できなくなってしまいます。
ものを置く場所を決めて、使わないものをしまうという習慣を少しずつつけさせてあげましょう。
机の上はあまり広くないからきちんと整頓しないとですね
提出物を入れるカゴにラベルをつける
授業で使ったプリントや宿題などを集めるときに、カゴを使うと思いますが、そこに「プリント」や「宿題」などラベリングしておきましょう。
何をどこに出せばいいか一目でわかるようにしてあげることがユニバーサルデザインに繋がります。
「ここに出しておいて」や「このカゴに入れておいて」など曖昧な場所しか伝えないと、実際わかりにくいものです。
先生、ここに出すんですか?
こんな質問は必ず何人かがするものです。
よく使う「宿題」などはシールを貼っておき、他のものは「かけ算プリント」などと紙に書いて掘っておきましょう。
カゴ以外にもラベルは必要ですね
今日の予定で見通しを持たせる
今日一日の予定をしっかり掲示しておきましょう。
引用:ユニバーサルデザイン化推進テキスト|大分県教育センター
時間割通りにいかない日や、特別な行事があるときは予定を確認すると思いますが、そうでない普通の1日であっても、一日の予定はしっかり掲示しておく必要があります。
子供の中には、この後どんな授業をするのか、どこに行くのかきちんと把握していないと不安に思う子供もいます。
ひと目見て、今日の予定がわかれば見通しが立てやすくなるので教室環境を整え、必ず掲示しておきましょう。
体育館や校庭など、場所を書いてあげるのもいいですね
デジタルタイマーを活用
今日の予定と同じように、小さな一つ一つの課題の目標時間もきちんと示しておきましょう。
「5分間で問題を解きましょう」だったらしっかり5分計ることで、その活動の見通しを持って取り組むことができます。
課題に取り組む時間を示しておかないと、どの子供も見通しを持って課題に取り組むことができません。
誰にとってもわかりやすいようにデジタルタイマーを活用しましょう。
見やすく大きなデジタルタイマーがいいですね
まとめ
本記事では、小学校の教室環境にユニバーサルデザインを取り入れるポイントを紹介していきました。
とにかく、誰にとってもわかりやすく居心地のいい教室になるよう、デザインしていきましょう。
今回紹介できた教室環境のポイントは一部です。他にも素敵なアイデア等がありましたらコメントやお問い合わせページからご連絡ください。