くしゃみが止まらなくなってから、あわてて対策を始める。毎年これを繰り返している人は多いと思います。
花粉症がつらいのは、動き出すのが遅いからです。飛び始めてから対策しても、すでに家の中に花粉が入っています。服にも寝具にも付いている。その状態から減らすのは、入れないようにするよりずっと大変です。
準備を始める目安は1月末から2月初旬です。その理由と、家でできることをまとめます。
なお、症状や薬については個人差が大きく、判断は医師に委ねるべき領域です。この記事は家の中の花粉を減らす工夫に絞っています。つらい症状があるなら、早めに医療機関で相談してください。
始める目安は「飛ぶ2週間前」

スギ花粉は、関東ではおおむね2月中旬から飛び始めます。地域によって時期は変わり、早いところでは1月から飛散が始まります。
そして、対策は飛散の1〜2週間前から始めるのが基本とされています。つまり、1月末から2月初旬。この時期に動き出すのが目安になります。
「初期療法」という考え方がある
症状が出る前から治療を始めておくことで、ピーク時の症状を抑えるという方法があります。初期療法と呼ばれるものです。
ただし、何をいつから始めるかは、その人の症状や体質によって変わります。市販薬で対応するか、医療機関にかかるかも含めて、自己判断ではなく医師に相談してください。
大事なのは「飛び始めてから相談に行く」のでは遅いことがあるという点です。1月のうちに一度、かかりつけに相談しておくと選択肢が広がります。
家に持ち込まない
ここからが本題です。いちばん効くのは、家に入れないことです。
玄関の外で払う
帰宅したら、家に入る前に、服とカバンの花粉を払います。手で払うだけで4〜6割は落とせるとされています。これがかなり大きい。
ただし、そっと払うのがコツです。勢いよくはたいたり振ったりすると、舞い上がった花粉を吸い込んでしまいます。上から下へ、なでるように払ってください。
素材で変わる
花粉が付きやすい服と、付きにくい服があります。
| 付きやすさ | 素材 |
|---|---|
| 付きやすい | ウール、フリース、アクリル、ポリエステル |
| 付きにくい | デニム、レザー、シルクなど、表面がつるつるしたもの |
理由は静電気です。静電気が起きやすい素材ほど、花粉を引き寄せます。アウターだけでも、この時期はつるつるした素材に変えると違います。玄関で脱いで、そのまま玄関に掛けておくのも有効です。
髪と顔
髪は意外と花粉が付きます。帰宅したらすぐに顔を洗い、できれば髪も洗うのが理想です。難しければ、玄関で髪を軽く払うだけでも違います。
家に入れない

窓とドアからの侵入を減らします。
換気は時間帯を選ぶ
換気をやめる必要はありません。時間帯と開け方で変わります。
- 飛散が多い11時〜14時を避ける
- 窓は10cm程度開ければ十分
- 2か所以上開けると、少ない開度でも空気が入れ替わる
大きく開けて短時間より、細く開けて時間をかけるほうが、入ってくる花粉は少なくなります。
網戸とレースカーテン
網戸を閉め、レースカーテンを閉めておくだけで、かなり防げます。カーテンは花粉を受け止めてくれますが、そのぶんカーテン自体に花粉が溜まります。シーズン中に一度は洗うか、外して払ってください。
入った花粉を減らす
完全には防げないので、入ったぶんを減らします。
掃除は朝いちばんに
人が動くと、床に落ちた花粉が舞い上がります。だから、誰も動いていない朝いちばんが掃除に向いています。夜のうちに床へ落ちた花粉を、舞い上がる前に取れます。
拭いてから、吸う
掃除機を先にかけると、排気で花粉が舞います。
- フローリングワイパーや濡れ雑巾で拭く
- そのあとに掃除機をかける
この順番です。拭き掃除を先にするだけで、取れる量が変わります。
重点的にやる場所
- 窓際と、窓の下の床
- 玄関
- 換気口のまわり
- カーテン
花粉は入り口の近くに溜まります。部屋の真ん中より、窓と玄関を優先してください。
洗濯物は部屋干しに切り替える
布は静電気で花粉を集めます。外に干した洗濯物や布団は、花粉を家に持ち込む大きな経路になります。この時期は、部屋干しに切り替えるのがいちばん確実です。
部屋干しで早く乾かすコツは 冬に洗濯物が乾かない理由と早く乾かす方法 にまとめました。アーチ干しと扇風機が効きます。においが気になるなら 洗濯物の生乾き臭を防ぐ方法 もどうぞ。
どうしても外に干したいなら、飛散の多い11時〜14時を避け、取り込む前によく払う。布団はカバーをかけたまま干すか、布団乾燥機に切り替えてください。
乾燥にも注意する
空気が乾いていると、花粉は舞い上がりやすくなります。加えて、乾燥は喉や鼻の粘膜そのものにもよくありません。
適度に加湿しておくと、花粉が床に落ちて舞いにくくなります。湿度の目安は40〜60%。やり方は 部屋の乾燥対策 にまとめています。ただし60%を超えるとカビとダニが増えます。上げすぎには注意してください。
寝室だけは優先する
家全体を完璧にするのは大変ですが、寝室だけなら現実的です。
- 寝室に入る前に着替える
- 寝具は部屋干しか乾燥機にする
- 枕元を拭き掃除する
- 空気清浄機を置くなら、まず寝室
1日のうち最も長くいる部屋なので、ここだけ整えるだけでも体感が変わります。
まとめ
- 花粉症がつらいのは動き出すのが遅いから。飛び始めてからでは家に入っている
- スギ花粉は関東でおおむね2月中旬から。早い地域は1月から飛び始める
- 対策は飛散の1〜2週間前から。目安は1月末から2月初旬
- 症状が出る前に治療を始める初期療法という考え方がある
- ただし何をいつから始めるかは医師に相談する。自己判断で決めない
- いちばん効くのは家に入れないこと
- 帰宅したら家に入る前に払う。手で払うだけで4〜6割落とせる
- ただしそっと払う。勢いよく振ると舞い上がって吸い込む
- ウール・フリース・アクリルは付きやすい。デニムやレザーは付きにくい
- 理由は静電気。アウターだけでも素材を変えると違う
- 換気はやめなくていい。11時〜14時を避け、窓は10cm、2か所以上開ける
- 網戸とレースカーテンを閉めるだけでかなり防げる。カーテンは溜まるので洗う
- 掃除は朝いちばん。人が動く前に取る
- 拭いてから吸う。掃除機を先にかけると排気で舞い上がる
- 重点は窓際・玄関・換気口・カーテン。入り口の近くに溜まる
- 洗濯物と布団は部屋干しに切り替える。布は静電気で花粉を集める
- 乾燥すると舞い上がりやすい。湿度40〜60%を保つ。ただし60%超はカビ
- 家全体は無理でも寝室だけは優先する。1日でいちばん長くいる部屋

