悲報!「若者に教員になることを薦めない」日本人63%世界ワースト2位

2023年9月21日に、世界最大規模の世論調査会社イプソス株式会社は「若者に教員になることを薦めない」日本人は63%もいて、世界ワースト2位であることを報告しました。

本記事では、その詳細について掘り下げていきます。

「若者に教員になることを薦める」調査結果

「若者に教員になることを薦める」調査結果

まずは、イソプスが行った調査結果から見ていきましょう。

「自分の子供や知り合いの若者に、教員になるよう薦めたい」という設問に「そう思う」と答えた割合

参照:「若者に教員になることを薦める」日本人19%|イプソス

「自分の子供や知り合いの若者に、教員になるよう薦めたい」という設問に「そう思う」と答えた割合

調査結果の1つである、「自分の子供や知り合いの若者に、教員になるよう薦めたい」という設問に答えた割合の結果です。

日本は、「薦めたい」と思う割合は19%で、「薦めたくない」という割合が63%でした。

調査した国の中でワースト2位の結果です。

実際、この結果は最近の先生に対する考え方と一致するのではないでしょうか。

では、この調査の対象など細かく確認していきましょう。

先生

SNSでも「教師のバトン」でいろいろな投稿がありましたね。

調査の概要

調査の概要

今回の調査は以下のような内容で実施されました。

調査方法

イソプス グローバルアドバイザー調査プラットフォームを使用したオンライン調査

調査対象

世界29カ国、23,248人

国名調査対象年齢
インドネシア21〜74歳
シンガポール21〜74歳
タイ20〜74歳
アメリカ18〜74歳
カナダ18〜74歳
アイルランド18〜74歳
マレーシア18〜74歳
南アフリカ18〜74歳
トルコ18〜74歳
その他16〜74歳

人数の内訳

国名人数
インド約2200人
日本約2000人
オーストラリア、ブラジル、カナダ、フランス、ドイツ、 英国、イタリア、メキシコ、シンガポール、スペイン、米国それぞれ約1000人
アルゼンチン、ベ ルギー、チリ、コロンビア、ハンガリー、インドネシア、アイルランド、マレーシア、オランダ、ペ ルー、ポーランド、南アフリカ、韓国、スウェーデン、タイ、トルコそれぞれ約500人

調査実施日

2023年6月23日〜7月7日

調査期間

世論調査会社イプソス株式会社

主な設問内容

調査では、いくつもの設問がありましたが、一部抜粋して紹介します。

  • 自分の子供や知り合いの若者に、教員になるよう薦めたい
  • あなたの国では、大半の教員に十分な給与が支払われている
  • あなたの国では、大半の教員が仕事に熱心に取り組んでいる
  • あなたの国の教育システムが直面している最大の課題は何だと思いますか?

調査結果

抜粋した設問に対する日本の回答についての結果です。

設問そう思うそう思わない順位
全29カ国中
自分の子供や知り合いの若者に、教員になるよう薦めたい19%63%28位
あなたの国では、大半の教員に十分な給与が支払われている31%52%26位
あなたの国では、大半の教員が仕事に熱心に取り組んでいる47%36%28位

「あなたの国の教育システムが直面している最大の課題は何だと思いますか?」に対して「教員教育が不十分」と答えた割合で日本は世界2位の40%という結果が出ています。

先生

日本は全体的にあまり良くない結果になっています

「若者に教員になることを薦める」調査結果から考えなければならないこと

「若者に教員になることを薦める」調査結果から考えなければならないこと

今回の調査結果から、昨今の教員という仕事に対するイメージが良くないことが数値として現れてしまいました。

  • 教員の多忙
  • 責任の重さ
  • 働きにくい職場
  • 残業の多さ

こういったことが要因で、教員のなり手不足から教員不足へとどんどん拍車がかかっているのではないでしょうか。

熱意を持って教員になっても、授業準備や子供への対応の時間が思うように取れずにもどかしい思いを感じている人もたくさんいそうです。

もどかしさを感じるぐらいならいいのですが、それがストレスとなって心身が壊れる原因にもなりかねません。

先生

教員をとりまく環境を変えていかなければなりませんね。

文部科学省による学校における働き方改革

文部科学省では、「学校における働き方改革」が行われています。

引用:「学校における働き方改革について」|文部科学省

これによって、業務の軽減、教育の質の向上、教員不足の解消につながればいいのですが、まだまだ現場との意識の差はありそうです。

文科省から降りてくる、業務時間調査などは、それぞれの担任が業務時間を記録したり、それをまとめたりしなければなりません。

一時的ではありますが、先生たちの貴重な時間が使われています。

このまま、教員に対するイメージがどんどん悪化していくのは非常に危険ですので、どうにか手を打たなければなりません。